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頭が混乱しています。 [ニシセグロカモメ(タイミルセグロカモメ)]


相変わらず、鳥さんが少ないので、河口に居るカモメを見に行って来ました。
此処は、カモメ達にとっては、採餌場所では無く水浴びする場所。

したがって、淡水になる満潮→干潮時、しかも大潮の干潮時でないと
岸から近い所に中州が出来ないので、来てくれない。

来てくれても、中州までの距離(近くても150m)があるので、空気の揺らぎが
少なくないと、ボケボケになってしまい、識別もままならない。

また、飛んでくれても、川面や海面すれすれの低空を飛ぶので、
なかなか近くに来てくれないという、結構条件がシビアな所なんです。

それでも、カモメさんの識別をなんとかしたいという目標を持って
何回か、条件のよさそうな日を選んで通っています。

でも、やっぱり難しいですね。

●まずは、タイミルセグロカモメ(多分)です。
タイミルセグロカモメ1903aa50t.jpg

まず初列風切りの黒斑の数ですが、
・ニシセグロカモメ亜種ホイグリンカモメは、7枚の個体が多い(7~8枚)。
・ニシセグロカモメ亜種タイミルセグロカモメはホイグリンカモメとセグロカモメの
 両方の特徴を持っているので6~8枚。
・セグロカモメは、6枚の個体が多い(6~7枚)。
 
したがって黒斑が8枚の個体は、ニシセグロカモメの可能性が高くなります。
※注:モンゴルセグロカモメも7枚(7~8枚)なので、注意が必要です。

この個体のP3にも小さな黒斑が見られP3~P10の8枚です。
タイミルセグロカモメ1903acb40t.jpg

また、冬羽への換羽時期に違いがあり、
・ニシセグロカモメ(亜種ホイグリンカモメ、亜種タイミルセグロカモメ)は、
 2~3月に完了。
・セグロカモメは、12~1月に完了。
・オオセグロカモメは11月に完了です。

ニシセグロカモメ(ホイグリンカモメ、タイミルセグロカモメ)は、
今の時期(3月)では、やっと冬羽に換羽が完了した時期になり、P10が
伸びきっていない個体がいます。この個体は完了しているようです。
タイミルセグロカモメ1903ab40t.jpg

脚の色は
・ニシセグロカモメ亜種タイミルセグロカモメは、

 黄色~ピンク色までまちまちですが、黄色味のあるピンク色が多いような
 気がします。
・ニシセグロカモメ亜種ホイグリンカモメは、黄色ですが、ベージュ色に
 見えることもあります。

・セグロカモメは、ピンク色。
・オオセグロカモメは、濃いピンク色です。
・亜種モンゴルセグロカモメの、種名はキアシセグロカモメといいますが、
 脚の色が黄色の個体は少なく、淡いピンク色か肉色の個体が多いです。

この個体も黄色味があるピンク色です。
タイミルセグロカモメ1903ae40t.jpg

また、タイミルセグロカモメの嘴の赤斑が大きい傾向があります。
この個体も大きいですね。背の色もセグロカモメに近いため
タイミルセグロカモメと同定しました。
タイミルセグロカモメ1903ad40t.jpg

●タイミルセグロカモメ(多分)の別個体です。
 この子は脚が黄色です。
タイミルセグロカモメ1903bwc20t.jpg

矢印がこの子です。嘴の赤斑が大きいです。(遠いので分かりにくいですが)。
タイミルセグロカモメ1903bwg12t.jpg

●さて、この子が良く分かりません。頭は丸っこいです。
セグロカモメSP1903eaa20t.jpg

セグロカモメSP1903ea20t.jpg

飛び出しです。脚の色は黄色味のあるピンク色です。
セグロカモメSP1903eab20t.jpg

この子は、近くに飛んできてくれました。
セグロカモメSP1903ead40t.jpg

初列の黒斑はP3~P10の8枚です。ミラーはP10だけでP9にはありません。
セグロカモメSP1903eae40t.jpg

セグロカモメSP1903eaf40t.jpg

セグロカモメSP1903eag40t.jpg

ただ、嘴の斑が違います。赤斑は大きくなく、赤斑の前に大きな黒斑があります。
頭の斑も少ないです。
セグロカモメSP1903eah12t.jpg

ホイグリンカモメやタイミルセグロカモメでも、黒斑が入る個体がいますけど
このように上下に大きな黒斑が入るのは、亜種モンゴルセグロカモメだと
思うのですが、さっぱり分かりません。


●オオセグロカモメです。換羽が早いので、すでに頭は真っ白の
 夏羽に変わってきています。
オオセグロカモメ1903bbb20t.jpg

オオセグロカモメ1903bbc20t.jpg

●ただカモメです。
ただカモメ1903ab40t.jpg

ただカモメ1903ah30t.jpg

●ユリカモメ(左)とセグロカモメ(右)です。
ユリカモメ1903ab20t.jpg

まだまだ、気になる子がいるのですが、条件が悪く良く分かりません。
訳が分からなくなって混乱しています。
やっぱり、カモメは難しい・・・。

おしまい。


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ramblin

タイミルとモンゴルの成鳥は悩ましいことが多いです。
(幼羽や1Wの方が初列に関しては分かり易い)
頭部の丸みは一つの参考ポイントになりますがそれも
見え方に拠ります。
 モンゴルでも嘴に黒斑が無い個体は有りますが有ると言う
ことは一つのポイントにはなり得ると思います。
 モンゴルと思われる個体はやや時期的に見て頭部の斑
が目立つような気がしますが換羽の遅い個体と見ることも
出来ます。
 細かい識別点も勿論大事ですがJIZZはどうなのかと
考えます。モンゴルの一目は雄大さです。堤防に止まって
いる姿などでは特に感じます。お写真の個体は飛翔だけ
になりますが嘴、頭部、翼などを含めた印象はモンゴル
セグロカモメに一票投じたくなります。

by ramblin (2019-03-21 06:49) 

queso

カモメは難しいです。
ユリカモメ、セグロカモメ、(ただの)カモメは何とか分かっても
その他はなかなか・・・。
今日は朝は雨がぱらついていましたが、止んだ後は強風で鳥見は
出来ませんでした。週末はまた気温が下がるようですね。

by queso (2019-03-21 17:14) 

takapy77

ramblin さん、今晩は。
はっきり言って疲れました。近くで見られれば、絞って観察
出来るのですが、遠すぎて絞る事も出来ず、もう大変。
多くなると200羽以上の個体が、入り乱れている感じです。
しかも、対岸に近い方にいる場合もあり、右往左往してます。
数回行って、数千枚を撮り、画像を後で確認する方法しかない
のですが、この作業だけで1週間程かかってます。
色々と気にかかる個体も居ましたが、やはり遠すぎるし、
重なり合ったり、向きが悪かったりで上手くいきません。
ただ、顔の向きが違う画像が、見つかったので1枚追加します。
(ただ真横からの画像は、ありませんでした)。
もう少し早い時期に、この子が確認出来れば良かったのですが、
行くたびに個体が違う感じで、今回は、少し前、多かった
ただカモメが殆ど見られず、殆どがセグロカモメといった感じで、
個体が入れ替わっているようです。
また寒い時期は、風が強すぎて30分も居られない状況なので、
私には無理だった気がします。
まあ、色々な個体が見られたので、いい勉強にはなりました。
これからも、色々な個体を観察していきたいと思います。
by takapy77 (2019-03-21 19:10) 

takapy77

queso さん、今晩は。
カモメは難しいですね。一番の上達方法は、フィールドで
多くの個体を見る事なので、今は勉強のため、色々な個体を
観察する段階だと思っています。気になる個体が居れば、
色々と調べますから、それも勉強になりますね。
今日、こちらは雨が降っていたので、鳥見は無理でした。
明日以降、天気は回復しそうですが、強風が吹きそうなので
週末は、風が弱くなる事を願っています。
by takapy77 (2019-03-21 19:19) 

えれあ

カモメは私には難しすぎます。
沼にもニシセグロカモメが居ることがあるらしいのですが、未だに確認出来ません。

by えれあ (2019-03-23 17:15) 

takapy77

えれあ さん、今晩は。
カモメの識別は、難しいですね。
ニシセグロカモメ亜種タイミルセグロカモメは、普通に
居るので、沼にも居ると思います。4月頃までは見られると
思います。

by takapy77 (2019-03-24 20:43) 

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