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河口に行ってきた。その2 [ヒシクイ]


前回の河口の続きです。

●まずはクロツラヘラサギです。
 クロツラヘラサギが当地にやってきたのは、これで3シーズン目になります。
 今年も3羽やってきました。(昨シーズンも3羽です)。
クロツラヘラサギ2312aa45s.jpg

 今年やってきた個体は3羽共、亜成鳥です。
 3羽共、初列風切りの先端に黒斑があり、成鳥ではない事が分かります。
クロツラヘラサギ2312ac35s.jpg

 毎年、亜成鳥って変じゃないかと思い、調べてみました。
 (野鳥には回帰性がある為、同じ個体が、同じ越冬地、繁殖地に
  帰ってくる事が多くあります)。

※クロツラヘラサギが、成鳥になる年齢は5歳(大型カモメと同じです)。
 幼鳥:1歳
 亜成鳥:2~4歳
 生殖可能年齢:4~5歳(この頃まで初列風切りに黒斑が残る)。
 成鳥:5歳以上

 幼鳥~亜成鳥と言っても1~4歳までという事は、この個体は
 今までと同じ個体である可能性が大きいです。

 この3羽は、一緒に行動していますが、よく見ていると2羽と1羽が別々に
 行動する事があります。どうも2羽と1羽は年齢が違うように考えられます。
 よく見ると、一番左の子には短い冠羽があります。他の2羽には冠羽が無いか 
 ごく短い冠羽しかありません。
クロツラヘラサギ2312ai57s.jpg
 真ん中の子が冠羽がある個体です。
クロツラヘラサギ2312af30s.jpg
とは言え、3羽は仲良しで元気にしています。
クロツラヘラサギ2312ak50s.jpg

クロツラヘラサギ2312al57s.jpg

クロツラヘラサギ2312am40s.jpg

クロツラヘラサギ2312ae50s.jpg


ヒシクイは、今まで当地を通過する個体は居ましたが、
タイミングが合わず、お会いする事が出来ませんでした。
今回は偶然、池の上空を飛んでいる所を見つけ、もしかすると
川に降りてるんじゃないかと、探しに寄ってみました。
ビンゴ、直ぐに見つける事が出来ました。(大きくて目立ちますから)。
オオヒシクイ2312af57s.jpg

※ヒシクイには、亜種が何種類かいます。
 亜種:ヒシクイ
 亜種:オオヒシクイ
 亜種:ヒメヒシクイ
 などです。

今回の個体が、亜種ヒシクイなのか、亜種オオヒシクイなのか
いまだに悩んでいます。(何しろ、初めて見たので詳しくないんです)。

※亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイの違いは
 1、体長。名前の通り、ヒシクイよりオオヒシクイの方が大きい。
 2、嘴の長さ。短いのがヒシクイ。長いのがオオヒシクイ。
 3、顔から嘴にかけてのライン。直線的なのがオオヒシクイ。
 4、下嘴と上嘴太さの対比
 等です。

●ヒシクイです。
 この個体、見方によって亜種ヒシクイにも亜種オオヒシクイにも見えます。
オオヒシクイ2312ae30s.jpg

オオヒシクイ2312ab30s.jpg

大きさ比べ。カルガモより大きいのですが、なんかオオヒシクイと
言えるほど、大きくもないような・・。
オオヒシクイ2312ag30s_e.jpg

カンムリカイツブリと比較しようにも、個体の向きによって見え方が違って
大きくも、小さくも見える。
オオヒシクイ2312ah30s.jpg

オオヒシクイ2312ai35s_e.jpg

と言う訳で、亜種の特定は、私には分かりませんでした。
オオヒシクイ2312aj57s.jpg

まあ、いづれにせよヒシクイに、初めてお会い出来たので
良しとします。

おしまい。


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コメント 10

風神

三シーズン連続の飛来で、昨シーズンと同じ三羽となると、私も同じ個体だと思います。野生は、お気に入りをよく覚えていると思うんです。毎年うちの雨戸に止まるチョウゲンボウを見ると、同じ子だと思っちゃいます^^;
ヒシクイって、大きんですね(゚д゚)!カルガモもカンムリカイツブリも大きいと思ってましたが、それよりはるかに大きく感じますね。コハクチョウぐらいないですか。
by 風神 (2023-12-13 09:38) 

queso

クロツラヘラサギが観察できるフィールドとは羨ましいです。
飛翔している時の正面顔は何処かコミカルですね。^^
ヒシクイもやって来たのですね。
最近はホシムクドリが茨城県で見られているようなので、こちらにも
来ないかなぁと思っていますが、今のところ普通のムクドリばかりです。
by queso (2023-12-13 14:54) 

ramblin

 私も亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイの識別には
悩まされました。と言うか今でも過去画像を見返しては
悩んでいます。
 嘴の太さ長さや額から嘴に掛けての傾斜などは識別点に
挙げられていますが体の向きや頸を伸ばしているか縮めているか
等の観察条件の違いで迷わされます。個体数的にはオオヒシクイ
の方が圧倒的に多い気がしますし茨城辺りで大きな群れで
越冬する亜種はオオヒシクイだと言われます。
いまだに亜種ヒシクイと確実に同定出来る個体を見たことが
無いです。
by ramblin (2023-12-13 21:59) 

takapy77

風神 さん、こんにちは。
クロツラは、おそらく同じ個体でしょう。
1羽は、昨シーズンは無かった冠羽も生えてきてるので、
もう生殖可能年齢に近いと思います。
来年も来てくれれば、成鳥になった姿が見られるかもしれません。
当地には毎年コハクチョウ(時々オオハクチョウ)が来てくれ
至近距離から見られる時もあるのですが、とにかくでかいです。
やはり、コハクチョウは大きくて、ヒシクイはコハクチョウに
比べ2まわり程、小さく見えます。(オオハクチョウはもっと
大きいです)。まあ鳥までの距離で変わりますけどね~。
カモや、カンムリカイツブリに比べ大きいのですが、
私はヒシクイが、凄く大きいって感じはしないです。

by takapy77 (2023-12-17 15:38) 

takapy77

queso さん、こんにちは。
クロツラヘラサギは、3年連続で来てくれてますが、
それ以前は、殆ど記録が無いほどでした。
クロツラの全世界の個体数は増加傾向にある為、
これから、もっと身近な存在になるかもしれません。
ホシムクドリは、こちらに今年も来ているようです。
毎年来ます。ただ、チョット遠いのとムクドリの群れの中から
探すのは大変なので、近年は見に行ってません。
ムクドリは先日、自宅の窓から見える電線に200羽程止まって
いましたが、ムクドリだけでした。
ホシムクは、毎年来る場所が決まっているので、MFでは
見られないですね。

by takapy77 (2023-12-17 15:48) 

takapy77

ramblin さん、こんにちは。
やはり、亜種ヒシクイと亜種オオヒシクイの識別は
難しいですね。
先日ramblin さんが観察された個体に比べ、今回の個体は
なんか、嘴の長さが短く見えて、色々と調べたのですが、
結局、結論を出せませんでした。
1羽だけポツンだと、比較が出来なくて識別できませんね。
個体数は、亜種オオヒシクイの方が多いという事ですが、
越冬地は日本海側が多く、太平洋側を通過する個体は
亜種ヒシクイの方が多いというのもあって、余計悩みます。
まあ、どちらも種としてはヒシクイですし、初見でしたので、
良かったです。

by takapy77 (2023-12-17 16:05) 

mitu

クロツラヘラサギの嘴をまねて、人間はヘラを作ったのでしょうね
鳥類って素晴らしいですね^^
by mitu (2023-12-18 05:19) 

えれあ

こちらでも以前、オオヒシクイが来た時に人によってオオヒシクイとヒシクイに分かれました。
私には判断出来なかったのです。
by えれあ (2023-12-23 15:33) 

takapy77

mitu さん、今晩は。
ヘラ、そうかもしれませんね。
ヘラサギ類は、このヘラを上手く使い水をすくって
水中の小魚、両生類、水中昆虫等を捕っています。
厳しい自然を生き抜くため進化したのですね。

by takapy77 (2023-12-24 22:28) 

takapy77

えれあ さん、今晩は。
ヒシクイとオオヒシクイの識別は難しいです。
大きさ等、漠然とした色別点しかないので
1羽だけポツンでは、識別は無理だとおもいました。
比較出来るくらい沢山来てくれれば
少しは分かると思いますが、それは無理そうです。

by takapy77 (2023-12-24 22:33) 

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